ドイツ、BuR(ブンテ・ウント・レムラー)のデスクライトです。
本品は1930年代の「マタドール」というモデルです。
マタドール(闘牛士)と聞くと、なるほどそう言われて見ればと納得してしまうような独特の雰囲気がこのランプにはあります。
蹄の形にも見える細身で深いシェード部は、傘の部分から上部までまったく継ぎ目の無い単一部品で、当時の加工技術の高さをうかがわせます。
スマートなシェードや、真っ直ぐに立ち上がりつつ途中から急なカーブを描くアーム、それらをつなぐ鏡面仕上げのジョイント部など、用の美を旨とするバウハウス的なデザインの文法を踏まえつつも各部の意匠に動的で洗練された雰囲気を持たせることで、このランプは抽象化された闘牛士のイメージをうまく表しているように思えます。
BuRでは1925年からバウハウス出身のクリスチャン・デルとヴォルフガング・トゥンペルが製品デザインに携わっており、本品はデルの手掛けた製品とされています。
ジョイント部のパーツも手の込んだ造形
少し風変わりなのは台座裏の刻字です。通常ここには“BUR MATADOR”と陽刻の標記があり、型番である2700か2768のいずれかが陰刻で刻字されているはずなのですが、この個体には陰刻でGoo(あるいはG00)2699とだけあります。
製造から90年あまりを経過した今でも普段使いに供せる魅力的なデザインの古照明です。
ソケット規格は一般的なE26仕様です
整備済み。
電源スイッチ交換(ドイツ製のデッドストック品を使用)。その他、電源コード引き直し、コンセントプラグ、ジョイント部ワッシャー類交換。
・BuR マタドール・・・・・40,000円(税込み)
発熱など安全性の観点から、白熱電球を使用する際には25W以下でお使いください。