独カイザー社のきわめて珍しいデスクライトです。
クリスチャン・デルによるデザイン。デルはカイザー社で多くの照明を手掛けましたが、本品は彼がバウハウスからカイザー社へ移籍して間もない時期に手掛けた最初期の製品です。
通常、このモデルのシェード頂部には“KAISER-idell ORIGINAL”とエンボス加工が施されています。エンボスは初期の製品では“KAISER・JDELL ORIGINAL”と綴られ珍品とされていますが、本品は更に稀少な最初期型でシェードに表記はいっさい無く、型番は台座内に打刻されています。
バウハウスの造形理念を体現したデルによる初期の傑作。製造から96年あまりを経ていますが今もって現役で、おそらくこの先も電気と電球のある限りはながく使い続けられるでしょう。普段使いできる文化遺産と言える稀有な存在です。
本品は外観全体にわたって傷や塗装剥がれ、錆などの数多く見受けられるコンディションですが、変形や部品の欠損、消耗部品以外の非純正部品への付け替えなどはありません。傷みは多々あるものの塗装もオリジナルです。使用時の安全性をふまえ電源コードとコンセントプラグは国産品へ換装しました。
整備済み。
・カイザー・イデル 6551(最初期型)・・・・・55,000円(税込み)
使用電球は通常のE26がそのまま使用できます。白熱灯では60W程度まで使用可能ですが、発熱など安全性の観点から25W以下の電球のご使用をおすすめします。