2023年10月23日月曜日

A.Shacht Travegon 35mm/f3.5

アルベルト・シャハトの広角レンズです。

ライカLマウント仕様

本品は1950年代の終わり頃から60年代にかけて西ドイツで製造されたレンズです。
今日では見られない3群6枚構成の光学系を採用しており、開放域での撮影時にしばしば見られる色ズレをともなう古風な描写には独特の魅力があります。

鏡筒前枠には傷が複数あります。いずれも小さな当て傷で枠の変形は無く、フィルターも問題なく付きます。
光学系には前後レンズのコーティング面に経年なりの小傷や小さな点状の剥離が見受けられますが、透過は良好で写りには影響しません(このレンズに比較的多く見られる状態で、コート自体は軟質で傷付きやすいものの、見た目に反して逆光時にもまったくと言って良いほど影響はありません)。

使用例
このレンズの純正レンズフードを私は見たことがありません。製品として存在するのかはわかりませんが、社外品ながら非常に良く似合うレンズフードがあります。このフードはそのまま取り付けると絞りの指標が隠れてしまうため、フード側に指標のドットを打ってあります。小さな点ひとつですが、これをレンズと同色の赤で色入れするととても良い感じになります。
ご希望の方は別途お申し付けください。


・アルベルト・シャハト トラべゴン35mm/f3.5・・・・・45,000円(税込み)

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