2019年12月23日月曜日

続・ライカにフィルムを詰めよう

引き続き、バルナック型ライカへのフィルム装填方法を紹介していきます。

 スプールに引き出し部を差し込んだら、フィルムを

 カメラにおさめます。

奥までしっかりおさめます。


 ピンセットで指した部分を見ると、


 フィルムと巻き上げスプロケットが見えます。この画像のような状態は、フィルムとスプロケットが噛み合っていませんので、

巻き戻しノブを

 引き出して、ノブの矢印方向に回してフィルムのたるみを取ります。すると、


巻き戻しノブを回していくとパトローネ内のフィルムが巻き締まって、固くなったところで最後にぐっともう少し回してやると、フィルムが張ってグツっと手応えがあり、フィルムの穴とスプロケットの歯が噛み合いました。これでフィルムが定位置に来ました。


底蓋を

閉めたら、

巻き戻しノブがR(巻き戻し)のままになっている場合は

 
A(撮影)に戻して、

 巻き上げノブで1コマ(ノブの止まるところまで)巻き上げて、

レンズにキャップを付けるか、あるいはキャップの無い場合は太腿に押し当てるなどして光を遮りながら、

1コマ空撮りします。私は太腿に押し当てる派です。

 ふたたび1コマ巻き上げて、

また1コマ空撮り
そして更にもう1コマ。

と、都合3コマ空撮りするのが定法ですが、空撮りは
2コマで充分ですよ。

当然、4コマ空撮りする必要もありません。



最後に、フィルムカウンター(枚数計)を
 ダイヤルにある小さな突起を指掛かりにして


 カリカリと逆時計方向に回して、

1枚目にセットします。このカウンターは単なるおぼえのためのダイヤルですので、セットし間違えたら、もう一回転カリカリと回して合わせれば良いだけです。なお、さらに年代の古い機種にはラチェット(カリカリ言うやつ)が付いていないので、ダイヤルはどちら向きにも回せます。

これで
フィルム装填完了です。


馴れないうちはひどく手間取ったり、きちんと装填されているか心配になって確認のためにフィルムをいったん取り出したら途中で訳が分からなくなったりということもあるかも知れませんが、馴れてからも大して変わらず手間取るのでやがてあきらめがつき、遂には “バルナック型ライカのフィルム装填は、落ち着き払ってモタモタと装填するのがいちばん確実なのだ” という悟りの境地に達します。



旧エルマー雑考

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